言葉は時代とともに変わる
先日、こんな事がありました。
20代の若いご夫婦から素質論アドバイス・カウンセリングの依頼があり、様々なお話しを聞かせてもらいました。
ご夫婦間の価値観の違い、意思決定の違い、子育てに関する事、お子様の能力的な事やこれからの事なども、私からお話しし、ご夫婦と談笑しながら、気が付けば2時間くらい経っていたんですね。そして、アドバイス・カウンセリングを終えて、私から最後の一言
「気のおけない関係ですね」と言いましたら、お二人の表情が曇ったんですね。内心慌てて、
「今、何か私気に障るような事を言いましたか?」と聞いたら
「気のおけないは、油断ができないという事ですか?」と言われましたので、「気のおけない」は「気を遣わない、気軽に付き合える」と言う意味ですよ、と返したら、お二人が笑顔になったので、私も救われました。
この事例と同じように意味を捉え違えている言葉で、皆さんがよく使うのが「腑に落ちない」という表現です。これは、否定形の使い方が多く、肯定系は誤用という説があります。
しかし、古くは、夏目漱石が「彼岸過迄」「明暗」などからも「腑に落ちる」と使用しており、もともとは肯定系として使われていた言葉です。
「腑に落ちる」の意味は、口から入った食べ物が一度口の中で咀嚼され、食道を通って胃に入り、消化される事です。行動学で言うならば、腑に落ちるは、聞いたことが体の奥底まで届き、しっかり行動するレベルに達している状態です。
・接客業、販売業の方は、ぜひ知っておいてほしい言葉
このような業界では「フリーのお客様」という表現をする事が度々あると思います。「フリー」ではなく「ふり」「ふりのお客様」が、元々の言葉です。
「ふり」は紹介、予約なしでくるお客様、なじみでないお客様を意味しています。似たような音のフリーと混同しやすいですが、本来は「ふり」です。
時代とともに言葉は変わっていきます。そして意味も変わったり、混同したりしていきます。素質論がデータを取り続けているのも、その時代に合った素質論にするためです。
ビジネスで活用できるのもこういう所に理由があるのかもしれません。
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